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物語みたいなものを書いてみます。
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擬似家族
実家に帰省する際、
僕はよく各駅停車で何時間もかけて帰ります。
今年のお盆のことです。
いつものように各停でトコトコ帰る途中、
「擬似家族」と出会いました。

ボックス・シートに中年男性が窓際に一人で座っていました。
その斜め向かいに僕が座り、
しばらくすると中年の女性が僕の向かいに座りました。
少し経って、どこかの高校の制服を着た女の子が
僕の隣に座りました。
40代後半の夫婦、大学生くらいの息子、そして高校生の娘。
「擬似家族」を乗せた電車はゆっくりと発進しました。

娘は携帯電話をひとしきりいじった後、
ふてくされたように目を閉じています。
息子は音楽を聴きながらじっと考え事をしているようです。
母はバッグを膝の上で抱えた体勢をずっと崩しません。
父は得意げに携帯電話を操りながらも、
落ち着きなく外の風景に目をやっています。

いつまで経っても四人の間で会話は始まりません。
この家族の間で言葉が交わされないのは、
当人たちにとってごく普通のこと、
もしくは習慣なのかもしれません。

やがて僕は目的の駅で下車し、
この「擬似家族」から本当の家族の元へ向かいました。

ひとつの空間を20分ほど、
たまたま共有したという話なのですが、
まあ、「袖振りあうも…」というところでしょうか。

2004.09.01
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# by 4n8f | 2004-09-01 12:32 | 日常のひとコマ
悲しいページ
「歴史の教科書にこれ以上悲しいページが増えませんように」
とあるアーティストのHPを見ていたら、
このような言葉に出会いました。

高校生の時、世界史が好きで狂ったように学んでいましたが、
20世紀に関するほとんどのページは
「悲しいページ」だった記憶があります。

歴史にはそれを学ぶ楽しさとともに、
それと向き合う辛さもあるのだと思います。
「全てが気持ちのいいもんじゃない」というわけです。
それらをひっくるめて「歴史を学ぶ」ということになるのでしょう。

当時、21世紀の教科書がどうなるのかは
見当もつきませんでした。

今は21世紀。
どうやら悲しいページは増え続けています。

2004.08.31
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# by 4n8f | 2004-08-31 09:51 | そのほか
感動プログラミング
映画でもドラマでも小説でも「泣かせにかかる」のは常套。
映画「世界の中心で~」がやたらと取り沙汰されます。

「世界の中心で~」について、こんなことを聞きました。

どのシーンで泣きますか?という調査をしてみたところ、
大部分がCMで流れていたシーンだったそうです。

「助けてください!」と悲愴に叫ぶシーンや、
オーストラリアでの空撮のシーンが来ると、
涙が流れましたとのこと。

多くの人が感動するシーンだからCMに使ったのか、
CMで「このシーンが感動するポイント」と刷り込ませたのか。

需要と供給。感動したい人がいるから、
感動できる場所とものを与えるのではないでしょうか。
ただ、他者と同じ場所で、同じものを見て、
同じポイントで泣くというのは驚きますね。

「本当に」感動しているのか、
感動していると「思いたい」のか。

2004.08.30
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# by 4n8f | 2004-08-30 15:42 | そのほか
d.d.dvd
DOUBLE-DECADE TOUR NETWORK「まだやってたの?」と聞かれたら、
「これからもやりますよ」と答えます。

TM NETWORKは活動20年目。
シングルとアルバムを出して、
ツアーをやり、LIVE DVDを出しました。

TM NETWORK DOUBLE-DECADE TOUR "NETWORK"

手に入れたLIVE DVDを早速見る。
5.1chサウンド! 光の洪水!
TMを聴いて10年ですから、
ひいき目に見ているかもしれませんが、
TMリスナーの中だけに
留めるには惜しい、実に惜しい。

分厚い重低音やトランス系の音が
苦手な人には薦められません。
OFFENSIVEな音が身体に響いてきます。

音だけではなく、
新作の歌詞も考えさせるものがあります。
「生きていること」と「死ぬこと」。
哲学や教訓ではなく、
ちょっとしたエールのようなものです。

「まだやるの?」と聞かれたら、
「きっと、やりたいだけやります」と答えます。

2004.08.29
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# by 4n8f | 2004-08-30 10:07 | 音楽レビュー
『ランドマーク』
吉田修一の新作です。
遅ればせながら新聞の広告で知り、
手に取ってみました。
モノクロの装丁ではありますが、
線が立体的に印刷されており、
お金かかっているなあという第一印象でした。

内容に関しては、もっと読み込まないと
アレコレ言えないとは思いますが、
読み終えた感想は……

「アルコールきつめのモスコミュールを飲んでいる」

モスコミュールといえば
ウォッカにライムその他を入れたカクテルです。
基本的に甘く、同時に酸味やら苦味が
入り混じった味がします。
飲みやすいのだけれど、奇妙な後味が残る、
というような感じを飲むたびに受けます。

読みやすいのだけれど、奇妙な後味が残る。
その「奇妙さ」は人によって異なるのでしょうけど、
きっと「何か」が引っかかったまま
読み終える人は多いと思います。

その「何か」を読み手が考えるところから
吉田修一作品は始まるのかもしれません。

2004.08.28
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# by 4n8f | 2004-08-30 10:06 | フィクション
利益損失か経験獲得か
機会費用という概念があります。
ある選択肢を採用した場合、他の選択肢を
採用しなかったことで損失した利益のうち、
最大のもののことです。

大学受験を控えた高校3年生の時、
クラスメイトがこんなことを言っていました。
「浪人したら100万円がかかる。
おまけに、社会に出るのが1年遅れるから、
もらえるはずの100万円がもらえない」
金額は適当に言っていたのでしょうが、
大いに説得力のある言葉だと思いました。

彼は現役で合格し、僕は浪人しました。
おまけに僕は大学院の博士一貫課程にまで進みました。

いったいいくら損失してるのやら。

これは投資であると言い聞かせつつ、
信じつつ、思い込みつつ今日も研究室。

2004.08.27
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# by 4n8f | 2004-08-27 13:43 | そのほか
トリッキー・ハット
ちょっとした独断的ファッション観。
帽子は人を選ぶのではなかろうか、と。

帽子が似合う人はそう多くない、というのが持論です。
もともと帽子をかぶっている人が
かぶっていない人よりも少なく思えるため、
似合う人に遭遇するケースも少ないのではないか、
という妙な考え方です。

加えて。
人間の視線は、相手を知るためにてっとりばやく
情報を得られる部分に向けられます。
すなわち、顔。
容姿という意味でもありますし、
表情やしゃべり方からの情報は、
当然ながら顔から発せられます。

顔ということは、頭部も視界に入っております。
頭部も相手を知るための情報源ですから、
帽子が与える印象も大きいわけです。

ゆえに、帽子を気軽にかぶって
これが自分のファッションだと主張するのは
勇気がいるのではないでしょうか。
それならばと、頭は無難にしておき、
バッグ、靴、アクセサリーに力を入れるのでしょう。

帽子人口が増えれば変わるかもしれません。
茶色の髪と同じです。世間に「フツー」と認知されれば
「フツー」なものからは特殊な印象を受けなくなります。
でも今のところ帽子は人を選んでいます。

テンガロンハットは人を選びすぎていますけど。
テキサス!

2004.08.26
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# by 4n8f | 2004-08-26 12:11 | ライフスタイル

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