mtroom
物語みたいなものを書いてみます。
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タグ:SomeWordsForSomeone ( 26 ) タグの人気記事
GroovingGlobalizationSwingingSwimmer
部屋一面に飾られたキャンドルには、小さな火が灯されている。ゆらゆら揺れる光に合わせて、色とりどりのキャンドルも揺れているように見える。小さな光を眺めていると、いろいろなことを思い出す。癒される、というのとはたぶん違う。ぐるぐる回っていたものが、中心にすとんと収まるような感じ。最近お気に入りの言葉で言えば、ニュートラル。私自身がニュートラルになる。キャンドルに囲まれて、私は私に戻っていく気がする。
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つづき
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by 4n8f | 2009-02-28 14:43
GapOfDistortedLights
光の円が私に貼りつく。張りついては剥がれて、また違う円が私にまとわりつく。もう数え切れない。いくつも、いくつも、たくさんの、大きさの異なる円が、重なって、ずれて、点滅して、動いて、揺れて、消える。赤い円、青い円、緑っぽい円、白い円。ぐるぐる回って、部屋一面を駆け巡っている。何も聞こえない部屋の中で、光の円だけが忙しなく動く。妙に明るくなったり、妙に暗くなったり。壁に沿って歩いてみる。壁を背にして、向こう側の壁を見てみる。円が歪んで、円じゃなくなる。溶けるような感じで形を変えて、壁の中に吸い込まれるように消える。円が大きくなって、その中心からまた小さい円が生まれて、大きくなっていく。水面に広がる波紋をイメージする。今度はその波紋が逆に小さくなっていく。いくつもの円が小さくなって、中心に吸い込まれて見えなくなる。壁に映る光、床に映る光、天井にも円はうようよ動いている。少しずつずれながら重なっているのが見える。光と光の隙間は、黒く見える。黒い光なんて存在しないらしいけど、そんな感じのものをそこに見た気がする。音のない世界で、私は音を感じる。記憶の中で鳴る音。音に合わせて光が動く、光に合わせて音がテンポを変える。私の影もゆらゆら揺れる。私が揺れているのか、影が揺れているのか、どんどん分からなくなっていく。光と光の隙間が、黒く光る。隙間に手を伸ばす。いくつもの記憶が重なる。自分の手が光る。いくつもの光が集まって、いくつもの隙間が生まれて、私は今ここにいるんだって思う。
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by 4n8f | 2008-11-24 15:37
YouDon'tLoseAnything
辞めようかと思っているって言われたとき、最初は何のことを言っているのかよく分からず、そのうち意味が分かって慌てて、どうしてどうしてってまくし立てた。今思えば、部活を辞めるなんて、それほど人生の一大事でもないけれど、そのときのわたしたちにとってはとんでもなく重要なことだった。説得、説得、あきらめかけて、また説得。ここで辞めちゃったら、もうつながりはくなって、二度と話さなくなるんじゃないかっていう恐怖。と言うか、どう話しかけたらいいか分からなくて。わたしたちのつながりは一本だけじゃないのにね。それでも、そのころは、それしか見えていなかったんだと思う。ひとつなくしたら、それで終わる気がしていたのかもしれない。

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by 4n8f | 2008-11-03 16:00
LightDropsComeDown
雨宿り。最初はぽつぽつって感じの雨が、急に強く降ってきて、なんだかドラマみたいな感じになってきた。あっという間にぐしゃぐしゃになったけど、それでも弱くなったらいいなと思って、近くの軒下に避難。こうやって雨がやむのを待つって最近ないかもなぁ。歩いて学校に通っていたころは、雨がひどくなってきたらこんな感じで空を眺めながら雨宿りしていた。田舎だからそんなに避ける場所はないんだけど、たまたま近くにちょうどいい軒下があるとみんなで駆け込んだ。私たちの目の前を、男の子たちはずぶ濡れのまま走っていったけれど。

つづき
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by 4n8f | 2008-08-30 06:58
JustAroundTheCorner
やっとの思いで看板を発見した。あたりはすっかり暗くなっていて、それがちょうどいいと言えばちょうどいいかもしれない。看板の向こうにはマンションのエントランスのようなスペースがあって、下に向かう階段がある。蛍光灯じゃなくて電球が斜めに光を投げかけている。オレンジの光が雰囲気を出している。おそるおそる階段を降りる。今になって緊張してきた。見つけたはいいものの、何をしゃべっていいか分からないことに気づいた。ここまで来て、いまさら。足はどんどん進む。やめようかなって思ったけど、足は止まらない。ドアの前に立つ。金属っぽいプレートにお店の名前が彫られている。オレンジの光を反射して鈍く光っている。ノブに手をかけ、そっと引いてみる。
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つづき
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by 4n8f | 2008-08-17 19:21
DanceWithFourClocks
楽しいよ、とっっても。そう言ったときの友達の笑顔が素敵だった。半年も前のことらしいけど、どうやらバレエを始めたみたい。知らなかったー。金曜日に電話してもつながらなかったのは、そういうことだったのね。言ってくれればよかったのにな。でもまあ、なんだか相当のめりこんでいるみたいで、そんな状態のときにわざわざ報告することもないよね。念願かなった、とも言っているし。子供のころにできなかったことをやるんだ、って言っていたことがあるけど、このことだったのか。久しぶりに会って話す彼女の目は、びっくりするくらいキラキラしている。
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つづき
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by 4n8f | 2008-07-21 09:27
NightHidesUnderMidnight
ゼロが四つ並ぶとき、カチッという音が聴こえる、ような気がする。幻聴ってわけじゃない。中学生のときに買ってもらったデジタルの目覚まし時計が、カードみたいな数字がくるくる回っていくもので、その回る音が今でも記憶に残っている。ちょっと夜更かしして、夜の12時になるときに、ぼんやりした頭で聴いていたカチッという音。今でも思い浮かべる。その音を合図に、いろいろなものが夜にもぐりこんでいく。私は眠いとまだ寝たくないの間をふらふらと漂う。
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つづき
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by 4n8f | 2008-07-20 00:23
TwentyTwoDoubleZero
絶妙な角度。私の好きな時間。明日になるには、まだ時間がある。今日はまだ今日の中にいる。私もまた、今日の中にいる。4つの時計が22時00分を示す。もう寝ちゃっている人もいるかもしれないし、まだまだ夜はこれからと息巻いている人もいるかもしれない。私はどちらでもない。強いて言えば隙間みたいなところ。夜と真夜中の隙間。まだ眠くないとおやすみなさいの隙間。このぎゅっと凝縮された時間が、私はとても好きなんだ。
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つづき
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by 4n8f | 2008-06-28 15:35
WorldWideDomesticLife
コーヒーはミルクと氷を入れちゃえば、味なんて分からなくなる。もともとそんなに分かっているつもりもないけれど、アイスコーヒーを飲むときはただただ流し込んでいるだけ。みんながビールを飲むのと同じかもしれない。甘いと流れていかないから、甘くないコーヒーは流し込むにはちょうどいい。その感覚が好きなのか、単にのどが渇いているからなのか、まあその両方だと思うけども、暑いときにはアイスコーヒーを毎日飲む。夏というにはまだ早いけど、夏のような暑さが続いているから、今日も片手に持って歩いている。氷がじゃらじゃら鳴る。プラスチックのカップなので「からから」じゃないのがちょっと虚しい。グラスの中の氷が立てるからからっていう音はなんだか風鈴みたいで気持ちいい。金属のコップに入ったアイスコーヒーを飲んだときに聴いた氷の音は、ガラスともプラスチックとも違って、不思議な感じがした。かんかんとかこんこんとか、鐘を鳴らしているような感じだったかな。ガラスだと、風が吹き抜けていくような気がするんだけど、金属だと重くてそこに残るようなイメージ。プラスチックなら、ケータイのストラップみたいで、意味なく集まっているものが意味なく立てる音。ほとんど雑音。初めて歩く街でも、どこにでもあるカフェでコーヒーを買って、それを飲みながら歩く。プラスチックのカップに入った氷の雑音もほかの音に紛れて聞こえなくなる。ちょうどいいね。もともとそんなに気になるわけでもないけど、店の中で飲んでいるとついカップを振るから、氷の音が聞こえる。それが好きじゃないから、なるべくテイクアウトで飲みたい。どうでもいいこだわりだって分かっているんだけど。誰かと一緒にテーブルについて飲まなきゃいけないときは、たぶん微妙な顔をしてるんだろうなあ。初めて来た街で、そんなことを考えなくてもいいのに。帽子をかぶり直す。手にしたコーヒーを一気に飲んでしまい、ゴミ箱に捨てる。さあこれでオーケー。ああでもまた後で飲みたくなるかも。また余計なことを考えちゃうかも。考えるな考えるな、飛んでけ飛んでけ、どこかに消えてしまえ。
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by 4n8f | 2008-05-10 19:09
NowWaitingForBreakfast
一枚のレコードを買ってみた。レコード・プレーヤーは持っていないから当然聴けない。まったく意味のない買い物なんだけど、なんでだろう、どうしても持っておきたいものに思えて、ついお金を出してしまった。衝動買い? でも服を衝動買いして後悔することはたまにあるけれど、そのときのような感覚はまったくない。いい買い物とか悪い買い物とか、そういうことじゃなくて。それに、別にフリスビーみたいに投げて遊ぶわけでもないし、眺めるだけでもバチは当たらないでしょ。

つづき
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by 4n8f | 2007-12-29 23:45

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